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TEL. 082-424-6650

〒739-8522 東広島市鏡山1-2-3 広島大学文学部西洋学研究室内

沿革CONCEPT

現在の「広島西洋史学研究会」の前身は、「広島大学西洋史雑誌会」である。これは、広島大学の西洋史関係の教官および旧制大学院生とで組織された、一種の読書会であった。

 発足は1952年、初代代表は高山一十(広島大学文学部助教授)である。メンバーは当初、各自の読書ノートを回覧していたようであるが、それらの成果を学外の研究者の利用に資することを目的として、翌1953年に『西洋史学報』1号が発行された。この雑
誌は、手書きのガリ版刷りであり、総ページ数は62ページ、16本の外国語論文の詳細な紹介が掲載されている。高山が記した第1号の「あとがき」には、発刊の精神が明記されている。「学術論文を味読検討することは、研究の基礎的要件の一つであって、必ずしも初歩的段階であるとは言えない。そこに盛られた問題の提起と解決の方法とは、学界の動向をも併せ含んで、われわれの研究生活の指針となる。相互に各自の専攻領域に関係する論考を批判的に紹介することは、直接結びつかない各自の課題を通しての協同の一方式である」。当時の教員・学生たちの真摯な思いが伝わる。

 しかし間もなく、理由は不明だが、休刊となった。 その後しばらくして、1973年に「広島大学西洋史学研究会」により『西洋史学報』復刊1号が発行された。高山が記した復刊1号の「西洋史学報の復刊に当りて」によれば「この企画は、遺憾ながら数号をもって休刊となったが、いままさに二十年を隔てて、自主的研究態度に目覚めた大学院生諸君によって復刊されることとなった」とある。

 現在、西洋史研究室に所蔵されている旧刊の『西洋史学報』は1号と2号しかない。CiNiiなどで検索しても1号と2号を所蔵する館しかない。当初は何号分かが紛失したものと思っていたが、どうやら旧刊は1号と2号を発行した後、早々に休刊となったようである。事情をご存知の方がおられれば、ぜひ情報提供をしていただきたい。

 復刊後は、毎年1号ずつ発行され、現在(2013年8月)までに39号が発行されている。その間に紙面は、時代の要求に合わせて、様変わりして来た。論文紹介としてスタートした『西洋史学報』であったが、復刊1号と2号こそ論文紹介を多数掲載しているものの、それ以後、論文紹介はほとんどなくなる。それに変わって、1970年代後半から徐々に論説の数が増加していった。1990年代には、欧文で書かれた論説も掲載されるようになった。1993年には、それまでの縦書きから横書きに変更された。1999年には、研究会名が「広島大学西洋史学研究会」から現在の「広島西洋史学研究会」に変更され、正式に学会登録された。

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